葛谷雅文先生からのご祝辞
(第19回日本在宅医学会大会 大会長 葛谷雅文)
台湾在宅医療学会の皆様そして余尚儒大会長殿
この度は2017台湾在宅医療学会成立大会及第一回国際シンポジウムの開催、まことにおめでとうございます。台湾で在宅医療学会が設立され、学術集会が開催されることに対して、同じ道を志す同志ができたこと、大変うれしく思います。
日本では65歳以上の高齢化率が26%を超す超高齢社会に既に突入しており、何とか持続可能な医療を構築する目的もあり、現在病院中心医療から地域・在宅中心の医療への転換が進んでいる最中です。ただ、在宅医療の本当の目的は地域に住む患者さんが、いつまでも慣れ親しんだ自分の家で最後まで医療を受けたいという希望を実現することが最も大事なことです。そのためには在宅医療の質の担保ならびに質の向上が望まれるところであります。その意味で学会の役割は大変重要であると思います。
台湾をはじめとするアジアの国々も今後人口の高齢化が予測されており、今後日本と同様に病院医療だけではなく地域・在宅医療の重要度が増してくるものと想像します。その中でいち早く台湾において在宅医療学会が設立されたことに関して、台湾の在宅医療に関わる学会関係者に対して敬意を評すとともに、台湾の学会の発展を切に希望するものであります。今後台湾と日本の在宅医療に関わる医師ならびに医療スタッフとの交流が進み、互いの在宅医療の発展につながることを期待しています。
今年の6月17日、18日に私が大会長として名古屋で第19回日本在宅医学会大会を開催いたします。余尚儒先生にもご発表をお願いしているシンポジウム「アジアの在宅医療の展望」も予定しおり、もしお時間があれば是非ご参加いただければ嬉しく思います。
では、2017台灣在宅醫療學會成立大會及第一回国際シンポジウムの大成功を祈願するとともに、皆様と名古屋でお会いできるのを楽しみにしています。
第19回日本在宅医学会大会
大会長
葛谷雅文